深響(祝グラントワ開館20種年)

本日の『深響(グラントワ大ホール)』。素晴らしかったです。
グラントワを設計された建築家の内藤廣先生と宮田大さんの対談。僕はこのお二人の対談に深く感銘を受けました。このホールができるまでの想い、そして20周年を迎えるにあたっての内藤先生の想い、我が子が成人式を迎えるようなお気持ちなのかなぁと感じました。宮田大さんは音楽家として、毎日のように移動、本番(毎回違う曲を)をしていく中で、常に新鮮な気持ちで演奏するためには…という貴重なお話をして下さいました。
第2部のコンサートは、もう、凄すぎました。内藤先生がおっしゃられていたように、小さな音であっても、その細かいパッセージまでが聞こえるように…というお話は真実でした。
宮田さんの表情溢れるチェロと、西尾真実さんのまるで水滴のような美しい音色。めちゃくちゃバランスも良くて、呼吸もピッタリで、お二人の演奏の振動が細やかに伝わってきました。
全てのプログラムが素晴らしかったのですが、僕は個人的には、ピアソラがホントに感激しました。特に1曲目に弾かれた『オブリビオン〜忘却〜』のエンディングが儚くて、切なくて、タバコの煙が消えていくような(そのタバコの香りがしてきそうな)終音…。
ラストの曲はリベルタンゴでしたが、素晴らしいアレンジ(相当難しい)とテクニックとセンス。
この日のピアソラの演奏は、僕が今まで生で聴いた演奏の中で、一番素敵でした。
その後、アンコールも2曲。
グラントワは1500人くらいのキャパで結構デカいんです。今回、敢えて2階席で聴かせて頂きましたが、ホントに綺麗に響いていて、素晴らしいホールだと再確認しました。宮田さんと西尾さんのお二人の演奏をグラントワで聴けて、ホントに良かったです。
最後に『ブラボー‼︎』と叫ぶべきところを『ベラボー‼︎』と叫んでしまったのは私です。ついつい癖で…

2025年10月26日