ピアソラ ~宮田大さんの情感~
一昨日、宮田大さんと2ヶ月ぶりにお会いしました。8月10日に神戸国際会館で開催された大河べらぼう「ありがた山のコンサート」以来。あの時は3か月後にまた再会できるとは想像もしてませんでした。故郷、島根に来て下さるなんて、やはり『縁結び』の県であります。ピアソラの3曲は僕にはとても印象深く、忘れられない演奏でした。ピアニストの西尾真実さんの雨粒のような美しいピアノと、宮田さんの力強くかつ繊細なチェロ。バランスも絶妙で、特に『オブリビオン』の儚く美しく、タバコの煙が空中に消えていくような(タバコの甘い香りをほのかに残しつつ…のような)エンディング。終曲の『リベルタンゴ』は今までに聞いたことのないような素晴らしくカッコいいアレンジで、テクニックも表情も宮田さんならでは世界でした。そして驚くほどピアニッシモな音のパッセージまでもクリアかつ情熱的に聞こえてきて、グラントワという空間がいかに素晴らしいホールであるかということを再認識しました。また、いつか、宮田大さんが僕の故郷
島根で演奏して下さることを楽しみにしています。

