音楽と言葉でつなぐ松江と珠洲―古志原小学校での音楽鑑賞会
今日は、松江市立古志原小学校5年生の音楽鑑賞会で演奏させていただきました。
約100人の子どもたちを前にして行った今回の授業のタイトルは、
「震災の記憶と希望を、音楽と言葉で届けるコンサート」
です。
今回持っていった楽器は、イール・ツィンバロン(ハンマーダルシマー)。
初めて間近で見る打弦楽器に、子どもたちは興味津々。まだ演奏を始める前から、あちらこちらから質問が飛んできました(笑)。
そんな元気いっぱいの子どもたちと一緒に、まずは打弦楽器のルーツをたどるところから授業をスタート。
楽器の歴史や音色を実際の演奏を交えながら紹介し、そこから、僕がこれまで続けてきた震災復興支援コンサートの話へと進みました。
今日演奏した楽器もプログラムも、僕がこれまで東日本大震災の復興支援コンサートで演奏してきたものです。
そして今回はプロジェクターをお借りして、東日本大震災直後の岩手県大船渡市の写真と、能登半島地震後の石川県珠洲市の状況を見比べてもらいました。
地震によって起こる被害は、揺れだけではありません。
津波、地盤隆起、そしてその後の豪雨による二次災害…。
二つの被災地の写真を比較しながら、自然災害が地域やそこに暮らす人々に何をもたらすのか、子どもたちと一緒に考える時間になりました。
そして、今日とても盛り上がったのが、
「なぜ松江市と珠洲市は姉妹都市なの? そのつながりはどこから始まったの?」
というお話。
これには子どもたちが、かなり食いついてきました(笑)。
鍵になるのは、美保神社に祀られているミホススミという女神のルーツです。
神話の世界をたどっていくと、松江と珠洲の間には、現代の姉妹都市交流よりもはるか昔から続く物語が見えてきます。
これは大人が聞いても「へえ~!」と思うようなお話。
「神話の時代から松江と珠洲はつながっていたんだ」という話を、子どもたちだけでなく先生方もとても興味深そうに聞いてくださいました。
そして今日の写真。
実は、この3ショットにはものすごい「縁」があります。
演奏終了後、校長先生と高校時代の同級生の先生と。30年以上の時間を越えて、不思議なご縁がつながった一枚になりました。
僕の左に写っている校長先生はピアノがご専門で、以前、一緒に演奏させていただいたことがあります。
そして僕の右に写っている先生は……
なんと、高校時代の同級生!
コンサートの時間はご自身の授業中だったそうですが、授業が終わると速攻で(笑)、コンサート会場になった教室まで来てくれました。
30年以上たっての再会です。
でも、顔を見た瞬間にすぐ誰だか分かりました。
僕くらいの年齢になると、松江のどこへ行っても同級生に出会います。
学校で先生をしていたり、地域で仕事をしていたり、それぞれの場所でみんな頑張っている。
そんな姿を見るたびに、「みんなスゴク頑張ってるなぁ…」と僕は感動します。
でも、30年以上たっても会ってしまえば基本的には高校時代と同じ(笑)。
友達って、ありがたいなぁ。
そんなことも改めて感じた一日でした。
そして、もうひとつ嬉しいことがあります。
今日授業を聴いてくれた5年生のみんなが、僕が今月ツアーへ出発するまでに、能登の皆さんへの寄せ書きを作ってくれることになりました。
子どもたちから託される言葉を、僕が大切に預かって、珠洲の皆さんのところへ届けたいと思っています。
音楽を聴くだけで終わるのではなく、松江の子どもたちの思いが能登へ届く。
今日の授業が、そんな小さな架け橋になってくれたら、とても嬉しいです。
古志原小学校5年生のみんなのパワーには、もう圧倒されっぱなしでした。
僕も負けじと頑張りました(笑)。
質問して、驚いて、笑って、そして震災や松江と珠洲のつながりについて真剣に考えてくれた子どもたち。
本当に充実した、とてもいいコンサートになりました。
古志原小学校5年生の皆さん、そして先生方、本当にありがとうございました。
今度は皆さんから託される寄せ書きを持って、僕は珠洲へ行ってきます。